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オリオスペック 2006年11月11日掲載

■マルチレーン ケーブルとコネクタ

おかげ様でSAS/SATA製品取扱の認知度が高くなり、個人のお客様から、システム組込みの業者様、PCメーカー様まで、多くのお客様にご利用いただけるようになりました。
お客様とお話していると
「実は、他のお店でケーブル買ったんだけど、HDDが認識しないので買いに来たんだよね」
と言われるお客様の多さに驚きます。内容を聞くと、ケーブルが不良と言うわけではなく、マルチレーン(Multilane)の特性を知らずに販売。もしくは、お客様で選んでしまっているようです。
そう言いながらも、最初は失敗もしました。資料は少ないし、インターフェイスカードメーカーや代理店もわからないしで大混乱です。デバイス用で入荷したパーツがホスト用だったり、大手メーカーに問い合わせて取り寄せたにもかかわらず、現物は違う仕様だったりしました。
現在では、入荷した商品のテストを行い仕様を確認して販売。Web上にも特性か用途を記載しております。

最初はRAIDカードと外付けハードディスクをつなぐマルチレーンケーブルのみの取扱でしたが、変換デバイス、SATA用、SAS用ケーブルと増えてまいりました。大手メーカーのマルチレーン(Multilane)製品が出揃いつつあり、要望も複雑化してきています。
一方で、種類が増えたがために、欲しいパーツを見つけ出せないケースも多くなってきております。
外見同じでも信号特性が違うものがあるので難しくなってしまうようです。
不安な場合は、購入時にご相談ください。


オリオスペックでは、マルチレーン、SATA/SASケーブル、変換デバイスなど、国内屈指の豊富なラインナップと在庫を用意しております。
メーカー様やシステム組込み向けのリクエスト販売も承っておりますので、お気軽にご相談ください。弊社在庫がない場合でもメーカー在庫のあるものは、翌日から2週間程度で入荷します。

■ケーブルとコネクタの種類

本当に多くなりましたね。マルチレーンと一括りにするのをためらうほどです。マルチレーンケーブルのコネクタは数種類ありますが、大きく別けると外付け用と内蔵用。マルチレーンとMINI-SAS用があります。

External 外付けケーブル
インターフェイスカードと外付けケースを接続します。

SFF-8470 4X Thumbscrew(ネジ)
汎用のマルチレーン外付けケースに接続できます。多くのケースに採用されています。
インターフェイスカードとの接続にも使用します。
SFF-8470 4X "Squeeze-to-Release" Latch(ラッチ)
RAIDカードとの接続に使用する場合が多い。
 
SFF-8088 MINI-SAS 26
External Universal Key
外付けのMINI SAS。 コネクタ幅が狭いので外付け2ポート インターフェイスカードでの採用が多くなっています。
汎用のUniversal keyを用いますが、Expander利用時などに、in/out key付きのものがあります。互換性が無いので注意してください。
 

Internal 内蔵用ケーブル
インターフェイスカードと外付けケースを接続します。

SFF-8470 4X Low-Profile "Squeeze-to-Release" Latch
(ロープロファイル ラッチ)
内蔵用のマルチレーンケーブル。
SFF-8484 32ML
SASインターフェイスカードの内蔵用に多く使用される。カードのスペース内に収めることができるが、コネクタの幅が広いので4/8ポートが多い。
 
SFF-8087 MINI-SAS 36
4コネクタで16ポートなど、コンパクトなコネクタを生かしてSAS/SATAのインターフェイスカードに増えてきた。
 

コネクタは「SFF Committee」にて規定されています。
ケーブルを呼称するときは、 「SFF-8484(SASマルチレーン) - SFF8482(SASドライブ用コネクタ)」、SFFを省略して、「8484の8482ファンアウトケーブル」等と言ったりします。MINI SASは内蔵用か外付け用かで話すことが多いですね。SFF-8470はネジかラッチ、ロープロを加えて呼ぶことが多いです。


■接続

写真のように1本のケーブルで接続することができます。
双方にネジやラッチでケーブルを固定できるために、不意のケーブル抜けを防ぐことができます。

SFF-8470 to SFF-8470

SFF-8088 to SFF8088

汎用性を重視した外付けベアボーンケースの場合は、SFF-8470ネジ式のコネクタが用意されていることが多いです。RAIDカードメーカーなどが用意する外付けケースは、SFF-8470ラッチやMINI SAS等、コネクタは様々ですね。
ケーブル長は、SerialATAの外付け規格と同じ2mが最大。
ケース
ケーブル
ケーブルタイプ
SFF-8470
ネジ
SFF-8470
ネジ
SFF-8088
key付き
写真はユニバーサル
SFF-8470
ラッチ

■自作や工夫

マルチレーンには多くの自作用パーツが用意されています。サーバー用途では既存のシステムやケースに合わせる必要があるためでしょうか?
昨年までは入手できるパーツが少なかったのですが、現在では様々な種類のものがあります。


SATAをマルチレーンに変換するアダプタ。
PCIスロットタイプのほかに、 SCSIブラケットタイプのものがる。
内蔵用マルチレーンから、外付け用マルチレーンに変換するアダプタ。マルチレーン2ポートタイプもある。

マルチレーン変換アダプタを使えば、SATAポートをマルチレーンに変換することができます。
マザーボードのSATAや、インターフェイスカードの内蔵用SATAポートを利用してマルチレーン環境を構築することが可能です。


eSATA 4ポートをマルチレーンに変換するケーブル事例

マルチレーンコネクタを持つインターフェイスを使用していて、外付けハードディスクケースがeSATAやSATAの場合は、ファンアウトケーブル(FAN OUT CABLE、オクトパスケーブとも言う
)を利用することも可能です。外付けハードディスクケースがマルチレーンコネクタで、インターフェイスカードがSATAの場合に対応するケーブルもあります。

■マルチレーンの注意点

マルチレーンでストレージ環境を構築する場合に、注意しなければならないことがいくつかあります。

コネクタの種類
インターフェイスカード、外付け/内蔵ハードディスクケースのコネクタは統一されていません。このページで説明しているように、数種類のコネクタがあります。コネクタが違うと、当然、接続できないのでご注意ください。

信号の特性
SerialATAのケーブルは7ピンです。2線がペアになっており、2線2組で信号のやり取りをしています。残りの3線はGND(グランド、筐体接地)です。
内蔵用の7ピンケーブル同士では問題ないのですが、マルチレーン用ハードディスクケース(エンクロージャー)との接続では、信号線の配線が変わります。
ファンアウトケーブル等に弊社が記載している『Straight Thru Type』や『Cross Over Type』が、配線の種類を表しています。
変換デバイスでは、『ホスト用』、『デバイス用』等で表しています。
この呼び方もケーブルメーカーやデバイスメーカーが便宜上つけているもので、正式な呼称ではないようです。マルチレーンの配線などは、最近になって「T10 Technical」より、「Serial Attached SCSI - 2 (SAS-2) R6」で詳細な仕様が一般にも公開され、わかりやすくなりました。
今後は、ホスト側のコネクタ形状、ターゲット側のコネクタ形状と、コントローラなのか、バックプレーンやドライブなのかで表記されていくようです。
注意しなければならない要素が多いので、不安な場合は、必ず購入前にご相談ください。

ケーブルの選択
マルチレーンで自作パーツを利用する場合は、ケーブルの長さや品質にご注意ください。
マルチレーン接続のインターフェイスカード〜マルチレーンケーブル〜マルチレーンのバックプレーンを持つHDDケースをご利用のお客様からの不具合報告はほとんどないのですが、自作パーツを使われる場合の不具合をよく聞きます。以下のことにご注意ください。

1.マザーボード付属のSerialATAケーブルの接触不良
数件聞きました。変なケーブルを付属しているとは思えないのですが、障害報告では一番多い。

2.ホストもデバイスも自作パーツ
SATAポートインターフェイスカード〜SATAケーブル〜変換デバイス〜マルチレーンケーブル〜変換デバイス〜SATAケーブル〜HDD。
不具合がおきた場合の切り分けも大変です。1.5Gbps接続では良くても、3.0Gbpsだとダメなどの症状が起きたケースがあります。
HDDケースは自作パーツを使うなら、ホスト側はマルチレーン接続のインターフェイスカードにするなどすると、解決できる場合が多いようです。

3.電源ケーブルにも注意
自作HDDケースをご利用になる場合は電源容量にご注意ください。海外製品を日本で使用する場合に、実際の電源出力が低くなる場合があります。
HDD用の4ピン電源やSATA電源を分岐して増設すると、不安定になることがあります。




 
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