micro iDSD Diabloは、iFiのポータブルDAC&アンプの製品群のトップに誇り高く位置します。純粋で混じりけのないサウンド・パフォーマンスを切望する真のヘッドフォン・ファンである純粋主義のみなさまのために組み立てられています。
妥協のないスピードを求めて設計された高性能のスポーツカーと同じように、micro iDSD Diabloは、サウンド調節機能やBluetooth接続機能などを省いて、純粋なサウンド・パワーに的を絞っています。
シンプルに言えば、micro iDSD Diabloは、レファレンス・レベルのサウンドを生み出すために設計された、iFi最高のポータブルアンプなのです。
バーブラウンのDACチップを2つ、そして新しい16コアのXMOSチップを使用して、USBとS/PDIFデジタル入力経由で受信したデータを処理します。
つまり、micro iDSD DiabloはPCM768、DSD512、2×DXDに対応しているということです。PCMもDSDも「ビットパーフェクト」です。
MQAのフル・デコーディングにも対応しています!
MQAフルデコードはUSBのほかS/PDIFでも利用できるようになっているので、MQA-CDのコレクションも聴くことができます。
※初回出荷分においてS/PDIF経由のMQAフルデコードが利用できない不具合がございます。ファームウェアアップデートにて修正を予定しております。
バランス・ディファレンシャル回路設計は、左右チャンネルを完全に分離することで信号経路内のノイズとクロストークを低減します。micro iDSD Diabloは信号経路が短くダイレクトなバランス・シンメトリカル・デュアルモノ・トポロジーをさらに洗練させて使用しています。iFiはこれを「PureWave」と呼んでいます。
「ネガティブ・フィードバック」は、出力信号と入力信号を比較してエラーを是正するために、アンプ回路で使われていますが、これには短所もあります。iFiは「OptimaLoop」によってネガティブな要素をポジティブな要素に変えています。
あらゆるタイプのヘッドフォンを易々とドライブする能力を持ったmicro iDSD Diabloは、5000mWという驚異的なパワー、強力な駆動エネルギー、魅力的なダイナミックスを生み出し、これがテクスチュアや細部を高い解像度で再現する驚異的な能力と結び付いているのです。
3つの設定でパワーとゲインを調節するので、日常のドライブにもスーパーカーのドライブにも合わせることができます。
・ Turbo − 大電流が必要なヘッドフォン用に駆動レベルを増強します
・ Normal – ほとんどのオーバーイヤー・ヘッドフォンとインイヤーモニターに適合します
・ Eco − 高感度のインイヤーモニターに合わせてパワーを落とします
micro iDSD Diabloは純粋で混じりけのないパフォーマンスに焦点を絞っていますが、それは電源回路に多大な注意を払っていることを意味します。
バッテリー電源は、超クリーンで安定したDC電流を生み出し、電圧の急激な変動やノイズを回避できる一方、充電量によって電圧が下がり出力インピーダンスが変わるといった音質のマイナス面もあります。
micro iDSD Diabloの設計は、こういった問題にフルに取り組んでいます。
能率の低い平面型ヘッドフォンを十分に歌わせるには、電圧を3.7Vから+/-15Vに上げる必要があり、これを1.2MHzで動作する昇圧回路を使用することで、高いリニアリティと超低ノイズを実現しています。
フォーミュラー1、これがiFiのスタイル
micro iDSD Diabloの重要な各所には高周波の電源回路が用いられており、それぞれのセクションで適切な安定化によって優れたPSRRを実現しています。
アンプセクションは、ICを用いず、大容量2320μFとなるパナソニックOS-CONコンデンサにより電源を清浄化します。
DACセクションは、パッシブ・フィルターを加えた超低ノイズ・レギュレーターを用いることで、高調波歪みとジッターを低減しています。
USB入力ステージでさえ専用のレギュレーションと複数段のフィルター処理により、(しばしばデジタル・ノイズの原因となる)マイクロプロセッサー・コントロール回路も独立したレギュレーションを行っています。
パフォーマンスを最高にする重要な部品については、以下をご参照ください。
ユニットの前面には、ヘッドフォン用に6.3mmシングル・エンド出力端子とバランス接続が可能な4.4.mmペンタコン出力端子が装備されています。
背面には、2つのデジタル・オーディオ入力端子、USB-Aオス端子と、同軸、光に対応するS/PDIF 3.5mm入力です。同軸は3.5mmプラグで、光は同梱のアダプターで接続します。
USB-A入力は、通常の「メス」ポートではなく「オス」コネクターになっています。これによっていっそう完璧なメカニズムが実現します。独立したUSB-C充電専用ポートや、外付けアンプ接続用の4.4mmバランス固定ライン出力端子も装備しています。
豊富なアクセサリー
レファレンス・レベルの製品にふさわしいように、あらゆるアクセサリーを豪華な旅行用ケースに入れて提供しています。
micro iDSD Diabloは、内蔵バッテリーとともに家庭用電源で給電することができるので、最適な音質を確保するために、超静かでノイズ・キャンセリング機能を備えたiPower 5V AC/DC電源アダプターを同梱しています。
4.4mm→XLRバランス・ケーブルも同梱しています。これによってmicro iDSD DiabloをXLRバランス入力端子を備えたアンプやボリューム調整付きアクティブ・スピーカーに接続することができます。
短い(15cm)USB-C→USB-Aオーディオ・ケーブルと延長ケーブル、USB-C充電用ケーブル、3.5mm→6.3mmシングルエンド出力接続用アダプターも付属しています。
技術仕様

バーブラウン・トゥルー・ネイティブ・チップセットを使用しているということは、
ファイル・フォーマットが変更されずにそのまま保持される「ビットパーフェクト」であるということです。
録音時に使用されたフォーマットのままで、アーティストが意図した音楽をそのまま聴くことができるのです。
iFiは幅広い製品にバーブラウンを使用しています。そのナチュラルサウンドの「音楽性」と
「トゥルー・ネイティブ」アーキテクチュアによって選定したものです。iFiはバーブラウンのICに豊富な経験を持っているので、
その能力を最大限に引き出す方法を知っているのです。
XMOS 16コア・チップはUSB及びS/PDIFデジタル入力経由で受信したオーディオデータを処理します。
この新しいローレーテンシーのXMOSマイクロコントローラーは処理能力が大幅に増強されています。
現世代の8コアのチップと比較すると、この16コアのICはクロック・スピードが2倍(2000MIPS)に、メモリーが4倍(512KB)になっているのです。
iFiのデジタル開発チームは、このXMOSファームウェアを社内でプログラムして音質を最適化し、バーブラウンのDACとの完璧な組み合わせを確保しています。
MQA(Master Quality Authenticated)をUSBとS/PDIF入力経由でサポートしています。
新開発の16コアXMOSチップの処理能力によって、384kHzまでのMQAファイルをフル・デコードすることができます。
つまり、MQA「レンダラー」による最後の「アンフォールド(展開)」とは違い、
「3つのアンフォールド(展開)」によるフル・デコーディングを内部で実現することができるということです。
世界中の幅広い機能を備えたDACではMQAが重要な検討要素になっています。Tidal Masters、Audirvana、Roonで使用することができます。

バランス・ディファレンシャル回路設計は、左右チャンネルを完全に分離することで信号経路内のノイズとクロストークを低減する能力によって、長年にわたってもてはやされてきました。
新開発の「PureWave」は、信号経路が短くダイレクトなバランス・シンメトリカル・デュアルモノ・トポロジーです。
この名称は、並外れたリニアリティと限りなく低いノイズと歪みによって達成された純粋なサウンドを表しているのです。

「ネガティブ・フィードバック」は、出力信号と入力信号を比較してエラーを是正するために、
アンプ回路で使われています。これによってゲインをコントロールし、歪みを低減させるのです。
音質的にはこれは有利ですが、一般的に用いられている、ひとつですべてに対応する「グローバル・ネガティブ・フィードバック」では、一方で問題を解決しながら他方では別の問題を目立たせるということが起こる可能性があります。エラー信号が汚れ、位相が変わり、グループが遅延するといったことにより、音質にネガティブな影響が生じることがあるのです。
回路の様々な部品にそれぞれ特別に適正化されたフィードバック・ループを持たせると良い結果が得られると認識したiFiは、通常のアプローチよりもずっと精確なネガティブ・フィードバック・システムを開発しました。これは、ひとつのグローバル・ループではなく、複数のフィードバック・パス(経路)で構成されており、それぞれのパスが特定の機能に最適化され、他のパスと相乗的に動作することで全体が最適化されたパフォーマンス生み出すようになっているのです。

デジタル・ステージにはジッター除去テクノロジーが幅広く適用されており、これにはGMT(Global Master Timing)フェムト秒精度のクロックとインテリジェント・メモリー・バッファも含まれています。
ジッターの問題を永久に解決するシステマティックなデジタル・ソリューションが何もしなくても最初から用意されているということです。

回路設計の重要な側面が、ダイレクト・カップリング(カップリング・キャパシターがないということ)です。
伝統的に用いられているDCサーボなしでこれを実現しています。
DirectDriveはダイレクトな信号経路なので、信号の劣化が少ないということです。
ダイレクト信号経路はオーディオでは無比の存在で、これがあるからこそ音が「ほんもの」になるのです。
iFiの他の多くの製品と同様に特製のOVシリーズ・オペアンプを搭載しています。
このトップレベルの部品が、超低ノイズ、低歪み(0.0001%)、広帯域を実現するのに貢献しているのです
設定の切り替えは音の透明度を確保するように設計されており、先進のトレンチ・テクノロジーを備えたMOSFETをミューティング・スイッチに使用しています。
このFETベースのスイッチングはマイクロコントローラーで処理されるのですが、設定を変更する時だけ「目覚める」ようになっており、音質を損なう干渉を排除しています。
TDKのC0G(クラス1セラミック)キャパシターが、共振回路のアプリケーションのために高い安定性と低損失を実現します。
純粋で周波数の安定したキャパシターの理論的理想にいっそう近づいたこれらのキャパシターが、キャパシター由来の歪みをゼロに近い低レベルに減少させます。
高価ですが、弊社の製品にとっては完璧な追加部品なのです。
トータルで5,410μFのパナソニックのOS-CONが非常に低いESR(等価直列抵抗)、
優れたノイズ低減能力、周波数特性を実現します。
電解質が固形なので、OS-CONは長寿命であり、低温時のESRの変化もほとんどありません。
US$1000以下の製品にはあまり見られることのない部品です。

ビシェイ社のMELF抵抗器 – 複雑ですが優れています。
このMELF(metal electrode leadless face)抵抗器は、優れた精度、安定性、信頼性、
パルス負荷能力を持っています。これによって最適なパワー・レイティングとパルス負荷の能力が実現しているのです。
現在入手できる抵抗器の中では、もっとも低いノイズと歪みを示します。
ムラタのコントロール・タイプの低ESRハイQ多層キャパシターを使用しています。
ムラタの「ESR制御」は特別なもので、感動を覚えるほどのノイズ抑制能力を持ちます。
テキサス・インスツルメンツの低ノイズICは、すばらしいユニティゲイン幅、超低ノイズ、超低歪み、高出力駆動能力、
100dBを超えるコモンモード及び電源電圧変動除去比、最大出力電圧振幅帯域幅、高いスルーレートを実現します。
仕様
デジタル入力
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USB 3.0 A(USB 2.0互換)、S/PDIF(3.5mm 同軸/光) |
対応フォーマット
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DSD512/256/128/64
PCM(768/705.6/384/352.8/192/176.4/96/88.2/48/44.1kHz)
MQAフルデコード対応
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アナログ出力
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4.4mmバランス・ヘッドフォン出力、6.3mmシングルエンド・ヘッドフォン出力、4.4mmバランス・ライン固定出力 |
周波数特性
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10Hz-80kHz (-3dB) |
SN比
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バランス:-120dB
シングルエンド:-114dB
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ダイナミックレンジ
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バランス:-120dB
シングルエンド:-114dB
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THD + N
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バランス:0.002%
シングルエンド:0.001%
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ヘッドフォン最大出力
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バランス:
>19.2V/611 mW (@ 600 Ohm)
>12.6V/4,980 mW (@ 32 Ohm)
シングルエンド:
>9.6V/153 mW (@ 600 Ohm)
>8.8V/2,417 mW (@ 32 Ohm)
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消費電力
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Turbo:12W
Normal:5W
Eco:2W
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バッテリー
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リチウムポリマー 4800mAh |
バッテリー充電仕様
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充電用ポート:USB-C (iFi iPower同梱)
BC V1.2、充電電流1900mAまで対応
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サイズ
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重量
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330g |